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サービス向上のために

「床ずれ予防の日」に毎日のケアを考える

2020-10-20
パネルを持った女性介護職員の集合写真
毎年10月20日は「床ずれ予防の日」として、日本褥瘡学会が提唱しています。
床ずれについての理解を深め、適切な予防・管理を広めることを目的に制定されました。
日付は記憶しやすいよう、床(10)ずれ(20)という語呂合わせからきています。
 
そんな床ずれについて、当施設ではどのように予防・管理しているのか、ご紹介したいと思います。
 
 
床ずれとは…?
床ずれは、医学的には褥瘡(じょくそう)と言います。
ベッドや布団、イスなど、皮膚が接触する部分に強い力が加わり、
皮膚の血の流れが悪くなったり滞ることでできる皮膚の損傷です。
皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができたりします。
 
・食事が十分にとれない
・自分で体を動かすことができない
・トイレで排泄できない
 
などの方々にできやすいと言われています。
 
 
褥瘡の発生リスクを判定し、予防に努める
入所時に日常生活自立度・OHスケールを用いて、褥瘡発生リスクについて評価します。
体圧分散機能をもつマットレスや車いす用クッション、
安楽な姿勢保持に最適なポジショニングクッションなどの必要性を判断し、生活の中に取り入れます。
 
褥瘡が発生したら、計画的に治療
ぬり薬や創傷被覆材を使用して治療を開始します。
褥瘡の状態を注意深く観察し、定期的に評価します。
評価結果によって、ぬり薬の変更や臥床時間をもうけるなどの対応を追加します。
必要があれば皮膚科を受診し、専門医の指示を仰ぎながら、治療に努めます。
 
褥瘡予防・治療には栄養状態の改善も必要
食事の摂取量やBMIなどから、栄養リスクレベルについて評価します。
特に食事が十分にとれていない方へは、タンパク質・鉄・亜鉛などを
効率よく補給していただくために栄養補助食品を導入することも検討します。
 
 
褥瘡の治癒は大きさによっては数か月にも及びます。
また、病院ほどの医療機能がない老健施設ではできる治療にも限りがあります。
 
何よりも大切なことは、褥瘡を発生させない、予防することです。
 
「床ずれ予防の日」にあらためて、毎日のケアを見直したいと思います。
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